みなさん、こんにちは! でらうま柿農園 富有柿.comです! 5月も半ばになりました。GWは全国各地で大変な賑わいだったようですが、楽しくお過ごしできたでしょうか^^
我々柿農家はカレンダーとは全然違う生活をしております。3月中旬~4月半ばにかけて数か月ぶりにゆっくり休むことができまして、4月中旬から今年の柿栽培の作業がたくさん始まりました。前回のブログにも書きましたが、GWの少し前から摘蕾という蕾を間引くとても大切な作業があります。枝にはたくさんの蕾が育っていますが、それを1/5ほどに減らすことで栄養をしっかり集中させます。大きく美味しい柿作りには欠かせませんが、と~ってもたくさんあるので、収穫期の次に忙しい隠れた繁忙期です。いつもは5月下旬に1回目を回りきるくらいでしたが、今年は頑張って既に1回目を終了することができました(^^♪ そして、本日は雨で時間が取れましたので、開花が始まったばかりのちょうどいい時期にブログを更新することができました。
ということで、前回のブログから3週間ぶりの更新となりますが、蕾が膨らんで開花するまでの様子や作業などをお伝えします。
4/22です。蕾が膨らんできて大きさは小指の爪ほどになってきましたので、摘蕾を始めました。去年より2日早く始めました。先端の方を指で押し込むと簡単にポキっと取れます。取るのは簡単ですが、肉体的には中々ハードな仕事です。弊農園は1ヘクタール弱の中規模農園ですが、父と私の二人で畑を回り、概算で40~50万個ほどの蕾を取ります。朝から夕方まで脚立に立ちっぱなしで、手は上げっぱなしです。1日中、ひたすら間引く蕾をポチポチと取っていきます。小さいうちは簡単に取れますが、開花すると軸が硬くなってハサミを使わないと切れなくなります。なので、とにかくスピードが大切です! ただ、そんなに難しくはありません。慣れれば一瞬で判断できるので、作業中は音楽を聴きながら楽しくやってます♪
また、草花の生育とともに病害虫の活動も活発になるため、この時期は防除もあります。4/20前後には樹幹害虫を予防するフェニックスフロアブルという薬剤を散布(背負いの噴霧器を利用)したり、通常の消毒も始まりました。
4/28です。防除系の作業が終わり、弊農園では4/24より完全に摘蕾モードに入りました。今年は暖かい日が多かったので、生育も例年より早いです。蕾は親指の爪ほどの大きさになりました。これが秋には大きな柿になると思うと不思議ですよね♪ さて、この摘蕾という作業ですが、以前はGWに入るころから始めていました。もっと前はGW明けからだったらしいです。年々早まっているような気がします。
5/1です。雨の日以外は毎日畑に出ております。進捗率は30%ほど。いつもと比べるとまぁまぁ早いペースで回れています。ちょっと蕾の数が少ないというのもありそうですが、3月下旬からの走り込みで体力が少し増えたからかもしれません(笑)
5/6です。さぁ、大きくなってきた蕾が少しずつ開いてきました! 奥から花になる部分が少し見えてきましたね。進捗率は65%ほどです。風が強い日もあり、脚立から落ちないように注意して作業しました。開花はまだもう少し先ですが、開花すると硬くなって取るペースが一気に落ちてくるので少し焦りも出てきます(^^;
摘蕾前の枝はこんな感じです。写真では4本の新しい枝が写っています。その各枝には大きめの蕾が4つほどと、小さな蕾が2、3つついていますね。大きな蕾の中から、枝に挟まれない外側のもので、下向きか横向きで形や大きさのよい蕾を各枝に1つずつ残します。小さい蕾は遅れ花といって予備の蕾なのでこれも取ります。取り終わると・・・
こんな感じになります。画面中央やや下の枝は、位置的にはもう一つ先のものを残した方がよいのですが、障害があったので(ヘタが3枚だったり一部枯れているなどの)取りまして、写真のものを残しました。セオリー通りのものばかりなら簡単なんですが、時々「おっと、こっちもダメ、あっちもダメ、どうしようか・・?」と悩む時もありますね。でもあまり考えてると時間が足りなくなるので、とにかくどんどん進めます!
こちらは何の写真でしょうか? 枯れたため伐採した幹の根元から出てきた新しい枝に接木をした部分です。果樹の根元から生えてくる”ひこばえ”はそのまま育てても別の品種に育ってしまうのですが、富有柿を接木することで富有柿として育っていきます。このように途中から別の枝が育つなんて不思議ですね~。ちなみに、苗木として販売されているものも種から生えてきた枝に接木をしたものです。
5/8です。1か月前に草刈をしましたが、もうだいぶ復活してきました。そろそろ気になりますが、このまま摘蕾をすすめます!
5/10です。蕾を正面から見ると少し開きかけてきました。中にあるやや尖った形をした部分が花になります。今年はこの日に初めて開花した花を見つけました。進捗率90%ほどで、過去最短記録で進んでいます^^ ただ、開花が始まると軸が硬くなって取りにくくなります。最後はハサミで切らないといけないので、とっても時間がかかります。
同じく5/10です。似たような写真ですが、今回のブログ用では一番キレイに撮れた写真です! 逆光気味の蕾と、背景のボケ具合がとっても美しく撮影できたと思います。ズームしてますが実物は小さいので、風が吹くとピントがずれますし、作業で忙しいので写真にあまり時間をかけられません。素人なので撮影は自己流です(^^; 撮影も上手くなりたいですね。
5/11です。前日よりJAさんに加入している畑にミツバチが入りました。これも例年より数日早いですね。ハチさんが花を回ることで受粉作業を手伝ってくれます。
同じく5/11です。今年最初の開花した富有柿の花です! 当ブログを毎年ご覧の方には説明不要かと思いますが、柿の花はこのような形で薄黄色なんですね。花言葉は「自然美」、「恵み」、「優しさ」、「優美」、「私を永遠に眠らせて」などです。前半のものは素朴な美しさと、秋の恵みなどから類推できますが、最後のはどんな由来があるんでしょうね? 今年は暖かく生育も早く進んでおりますので、開花も例年より1週間ほど早くなっています。
5/12です。このように開花したものと開花しそうなものがズラリと並んでいます。先端の方の遅れ花は簡単に取れますが、元の方の蕾はやや硬くなってきました。しかし、進捗率は95%を超えて、残りあと7本! 翌日は雨予報ですが、天気が持ってくれれば終われそうなとこまで来ました^^
5/13です。この日は雨予報でしたが、昼過ぎまで持ってくれました! ということで、12時のチャイムが鳴って少し経った12:15に2023年の富有柿の摘蕾1回目が無事終了しました~^^ 弊農園ではダントツに過去最短記録となりました(2022年と2021年は5/23、2020年は5/27でした)。早くできればたくさんの蕾を成長させるために余分な養分を使わずに済むため、品質も高くなりますね。軸が硬くないので簡単に取れて時間効率もいいですし♪
ということで、1周目が終わったので、週明けよりまずは草刈をやって、すぐ2周目に入ります。2周目は見直しがメインですが、1周目の序盤の畑ではまだ小さすぎて取れなかった遅れ花を最優先で取ります。遅れ花も5月下旬~末に開花しますが、遅れ花の果実は小さく形も悪い柿が多いです。また、遅れ花が開花すると、せっかく残したよい蕾の方が落果してしまうことがあります。それを防ぐためにも、出来るだけ早く2周目を回る必要があります。まだ摘蕾は完了しておりませんので、もう一度気合を入れて頑張ります!!
ところで、毎年そうなんですが私はこの摘蕾の後半に入るととても花粉症が酷くなります。今年は特に酷く花粉症から鼻炎になり、鼻炎から蓄膿も併発してしまい熟睡できず日中も頭は重いし咳も止まらなくなってしまいました(^^; 薬を強くしてもらってようやく少しよくなってきました。気温の変動も大きく体調も崩しやすい時期ですし、皆さんもどうか注意して健康にお過ごしください。それでは、ごきげんよう(^^)/
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富有柿発祥の岐阜県より、採れたて富有柿をお送りします
後藤柿農園の産直・通販サイト でらうま柿農園 富有柿.