みなさん、こんにちは。でらうま柿農園 富有柿.comです。
昨日まで朝晩はまだダウンジャケットが必要なほど寒かったですが、本日は急に暖かくなってきました。4月の暖かさだったようで、日中はポカポカ気持ちいい天気でした♪
そんな春の日差しを浴びて、いよいよ柿の芽が膨らんできました! 今年の柿の生育が始まりました!! まずは最新の柿畑の様子をご覧ください。
3/15です。芽の先端が白っぽくなっています。芽を覆っていた硬い部分がはがれ、葉っぱや梢が伸びてきます。
3/17です。白い部分が広がり、先端が膨らんできたのがわかります。ここからさらに膨らんで、月末には緑の新しい葉や梢も見えてきます。いよいよ今年の生育が始まったと思うと、気分も向上してきます♪
さて、2月末に剪定と確定申告が無事に終わり、3月上旬~中旬は租皮削りをやっています。
租皮削りとは柿の木の皮を削る作業です。外側の皮は人間の肌の角質のように厚くなり、ヒビが入ります。その中に害虫が入り越冬し、翌年には多く発生する原因となります。また、柿の木を食べてしまう害虫もいまして、木がボロボロになっていきます。それらを削る作業です。まずは写真をご覧ください。
この写真の左側が厚くなった租皮で、中央から右側が食害されている部分です。皮が黒くなったり、皮の裏には細かい粒があります。これは幼虫の糞です。糞のある場所の近辺にはたいてい幼虫がいます。
この租皮削りには大きく2つのやり方があります。ひとつは、数年に一度、木全体を高圧放水器を使い洗浄する方法で、もうひとつが手作業でカリカリと削る作業です。3月最初にまず高圧放水器を使った作業をしました。
3/1です。洗車機のようなイメージですが、もう少し圧力が高いです。近距離で当て続けると、木に穴をあけてしまうくらい強力な圧力です。そんな強烈な水流を、適度な距離を取り滑らかに当てて、租皮を吹き飛ばします。水やバラバラになった租皮が跳ね返ってきますので、カッパを着てやります。
この水流は、上下左右と全方向から当てなければならないので、高い枝は脚立に登って上からもやります。租皮が取れると、茶色の肌が見えてきます。この日は最後に雪の降った日で、とても寒かったのを覚えています(笑)
機械での作業が終わっても、食害された部分は取りきれません。写真のような枝の分岐部分に発生しやすいので、こちらは手作業で毎年行います。
このような原始的な道具を使います(笑) ひたすらカリカリと削ります。地味ですが、意外に力が要ります。立ちっぱなしですし、一日やっているとけっこう疲れます。また、風向きによっては粉が顔に飛んできて、目に入るととても痛いです(笑)
そして、糞のある辺りを削ると、奥から幼虫が出てきます。次の2枚の写真には幼虫が写っていますので、虫が苦手な方は飛ばしてくださいね。
ヒメコスカシバという虫の幼虫です。6月に蛹から成虫になり、再び繁殖します。近年、この樹幹害虫が大量に発生しており深刻な問題になりつつあります。発見したら処分しておく必要があります。
このように木の太い部分にもいますが、細い枝の分岐部分にもたくさんいます。枝を食害されるとよい実も成らなくなります。枝の分岐部分は剪定中もノコギリで削っています。効果的です。
租皮削りの簡単な説明は以上です。実はこの作業をやらなくなっている農家さんが増えつつあります。機械の準備や、手間を考えるとやれないというのも現実です。ただ、成虫は飛んでやってくるので毎年繰り返しになってしまいます。なかなか難しい問題です。
畑では草もだいぶ伸びてきました。殺風景だった畑も、春の訪れとともに徐々に緑に染まります。
それでは今日はここで終わります。そろそろ桜も開花しますね。楽しみです(^^)
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富有柿発祥の岐阜県より、採れたて富有柿をお送りします
後藤柿農園の産直・通販サイト でらうま柿農園 富有柿.com
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